ちょいと笑えるおバカな事件が耳に入ったので、軽くご報告。
僕等がいつもダイビングでお世話になっているショップが川奈に有るんだけれど、
そこで働くプロのガイドダイバーM君は、
最近、猛烈に釣りにハマッている。
伊豆だから周りは良質な釣り場だらけな訳で、
会うたびにあの魚を釣った、
この魚を釣ったと満面の笑みで話をしてくれる。
そんなM君が最近お得意にしている漁場は伊東港。
ここは魚影も濃く、
釣り場の状況も良いからとても楽しい釣りが出来るポイントなのである。
僕等も先日行って楽しい1日を過ごした。
で、M君、この日も意気揚揚と出かけたそうだ。
天気は曇りで風はチョイと強め。
絶好のポイントはクルーザー等が係留してある海上のベイ。
せいぜい中クラスのクルーザーを留めておく程度のベイだから、
風が吹くと波に揺れて不安定になる。
けど、いつもの慣れ親しんだ場所だから大丈夫と、
M君は夢中で竿を振ったという。
どれくらい経った頃か。
揺れが激しくなり流石に危険を感じたM君。
足元を見ると・・・、
今自分が立っている小さいベイのロープが解けて・・・、
本体のベイからプカプカと離れつつあることに気付いたそうだ・・・!
『うっ、やばいっ!!!』驚いて、慌てたM君、目一杯の力で本体のベイへと飛び移ったと言う。
間一髪、セーーーフ!!『いやぁ〜ヤバかった〜。いや〜マジでヤバかった〜〜〜。』とM君。
でも、その時
フっと・・・。
『ん・・・!?。ん・・・、ない・・・。あれ・・・ない!
ああ〜〜釣り道具が、無〜〜〜〜〜〜い!!!』どうやらM君、
自分が助かる代償に高価で大切な竿とリールを、
海に落としてしまったのだと言う。
慌てて海を見ても時既に遅し。
竿とリールは海の藻屑と消え去ってしまっていた・・・。
M君、本気で落ち込んだという。
同じ経験のある僕にも、その気持ちはよ〜く分かった。
ところが・・・。
普通ならここで
THE END、泣いて帰るしかない。
しかしM君は違っていた。ある事を思い出したそうだ。
『ちょっと待てよ・・・。
ここは、伊東港だぞ。
川奈はすぐそこだぞ。
そして、自分はプロのダイバーなんだぞ!』思いついたM君、すぐさま車を飛ばしてダイビングショップまで戻り、
冬用の潜水服を持って伊東港へトンボ帰り。
そして、真冬の海へ
“ダ〜〜イ〜〜ブ!!!”『水深6、7メートルの所で“俺の愛機”が、
悲しそうに助けが来るのを待ってたんだよ〜』と、一言。
まんまと釣り具を回収したM君は、
笑いながら僕等に電話で報告してくれた。
それを聞いた僕等も大笑い!
なんという執念。
普通、こんな事しない・・・。と言うか、出来ない・・・。でも、流石10,000時間以上も潜っているM君。
冬の伊東港、透明度も2,3メートルぐらいの薄気味悪い海底で、
ボンベも背負わず素潜りで見つけてしまうんだから伊達じゃない!!
『ホント何事も無くてよかったなぁ〜』
と言いつつも、
『せっかく潜ったのに、
何で釣りで狙う魚の生体を調べて来なかったんだよっ!!
役立たず!!もう1回、潜ってきなさいっっ!!』
と、きつ〜くM君を叱ってあげた。
そしたら笑いながらM君、
『じゃ、その分のガイド料も頂くよ』ときた。
来年温かくなって、また彼のダイビングガイドを受ける日が楽しみだ。
めでたし、めでたし。
(写真、向かって右端がM君)